呼吸器疾患のレントゲン読影セミナー
2018.8.26
獣医師の加地です。
先日東京で呼吸器疾患のレントゲン読影セミナーを受けてきました。
普段の診療で、咳やくしゃみ等の呼吸器症状がある場合にレントゲンを撮影することが多いです。ただ、レントゲンでの診断には限界があり、CT検査等の追加検査が必要になる場合もあります。しかしCT検査には全身麻酔が必要であり、実施可能な施設も限られますし、費用もかかるため気軽にできる検査ではありません。
今回のセミナーでは、レントゲン画像所見に加えて、
・シグナルメント(犬種、年齢)
・ヒストリー(臨床徴候、治療経過)
・呼吸器疾患の知識
・その他必要な非麻酔下検査
を総合すると、より診断率を上げることが可能であるという内容でした。
当然ながらレントゲン画像の読影には獣医師の経験や知識が必要であり、数多くの呼吸器疾患に照らし合わせ、どの病気の可能性が高いか判断するのも獣医師の技量が問われます。
正確な診断のためにCT検査が必要な場合もありますが、今回のセミナーを踏まえ、少しでも負担の少ない検査で有効な治療に結び付けられるよう努力したいと思います。